今から50年前、私が子どもだった頃は、堺地区(町田市相原町、小山町)には、 茅葺の家がたくさんありました。特に農家の家は、そのほとんどが茅葺の家 だったと記憶していåます。50年の歳月が経ち、もう一度子ども時代にあった 昔の家を再現できないか? あの、木の梁と柱で作られた空間を再現できな いか?そんなテーマでうどん屋開都は始まりました。埼玉県新座市の大きな 農家さんの築150年の家を移築しました。傷んだ所と間取り上変更せざる得 ない所を除き、原型のままにしました。客席の天井には、21mの梁が3本通っ ています。客席中央には、大黒柱があります。これは、チョッと自慢です。ま た、昔、農家で使っていた農機具(足踏み脱穀機、唐箕、穀物入れ)を置いてみ ました。 上の世代の方には懐かしさを、若い世代の方には非日常を、お子様にはおじいちゃん、おばあちゃんの子どもの頃を感じていただけたらと思います。

香川県でうどんを勉強して、薬師池公園の傍に店を構えて約20年が経ちました。その間、各地方のうどんも研究しましたが、讃岐うどんのプリッと弾力のある食感は、自分で言うのもなんですが、本当に美味しいと思います。麺のコシの強さが特徴で、ぶっかけなど、他の具材と混ぜ合わせて食べるとその美味しさが際立つうどんです。しかし、ざるうどんで食べると、出汁が麺に負け、どうしても単調な味わいになってしまいます。 麺と出汁それぞれの美味しさをバランスよく楽しめるうどんを求め、工夫を重ねました。麺が細いと出汁によくからみます。しかし、細い麺は、温かいかけにするとすぐコシがなくなってしまいます。およそ20種類のうどん粉を試し、ざるで食べても、かけにしても美味しいうどんができました。合わせる出汁は、かけでは追い鰹し、ざるではかつお節を強めにしました。しょうゆとみりんも味わい深く、当たりの柔らかいものを選びました。